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第十六話「The heart of Ymir」(24)

 「次弾、いくさ!」

 グラリスNo11ガンスリンガーが、再び巨銃エクソダスジョーカーXIIIに取り付く。魔力を込めたコインを弾き、スコープに目を凝らす。

 隣にはグラリスNo1スナイパー、こちらも2本目の矢を弓につがえ、その神眼を大空へ細める。研ぎ澄まされた刃物のような集中力。

 だが、

 「……ん?」

 その表情が一瞬、揺らいだ。細めた両目の、片方の眉だけが器用にぴょん、と跳ね上がる。

 「ありゃ?」

 同じく、隣で巨銃を構えるG11も、妙に気の抜けた声。

 「なになに、なによ?」

 何かと首を突っ込みたがるグラリスNo2ハイウィザードが、とっととハーネスを抜け出し、舳先へとしゃしゃり出て、

 「んん? あー?」

 大空を覗き込み、やはり同じ反応。

 ついでにくっついてきた小柄なG15ソウルリンカーも、

 「アレー?」

 G2のポーズを真似して

 「どうしたの、皆?」

 事情がわからないのは、盲目のグラリスNo7クリエイターだ。視力がほとんどない彼女には、仲間のグラリスたちが妙な空気になっている、それしかわからない。

 「あー、なんつーかね」

 細身のG2ハイウィザードが、呆れたような顔で頭をかきながら、

 

 「あいつ、ヘタレだわ」

 

 心底、馬鹿にした声で言い放った。

 「へ、ヘタレ?」

 G7クリエイターが、見えない目で眉を寄せる。

 「いるのよねー、あーゆーの」

 G2ハイウィザード、細身の身体をどすん、と席に戻し、天を仰いで足を組む。

 「ほら、凄っごい高級装備とか親の金で揃えてもらって、意気揚々とダンジョンに潜ったはいいけど、最初の雑魚敵にちょっと突つかれて怪我しただけで、死んだような声出して逃げ出すボンボン」

 「それな」

 「ソレナー」

 G11ガンスリンガーが相槌。G2ハイウィザードの説明が的確だったらしい。真似した相槌はG15ソウルリンカー。

 「え、逃げたのか?!」

 美熟女のG5ホワイトスミスが目を丸くするのへ、

 「逃げた。というか、大あわてで距離を取っていった」

 G1スナイパーが冷静に返す。

 その神眼には、残った8つのエネルギーウイングを輝かせながら、『マグフォード』の射程外へ懸命に逃げていく『セロ』の姿が映っている。

 「マジかよ。聖戦前の超兵器様だぜ? 天下無敵だろうに」

 「だからこそ、でやんすね」

  G5ホワイトスミスの疑問に、G6ジプシーが返す。

 「『だからこそ』?」

 「我こそは天下無敵、相手は雑魚、と思い込んでたら、その雑魚から手痛い反撃を受けた。だからパニくってるんでやんしょ」

 こちらも天を仰ぎ、どこから出したか巨大な扇子で宙をぱたぱた。

 「ああ小せえ。小せえったらありゃしねえ、でやんす」

 「まったく、戦士の風上にも置けません」

 憤慨しているのは長身のグラリスNo10ロードナイト。名門の家に生まれ、ちょっと行き過ぎな騎士道を叩き込まれて育った彼女には、『セロ』のヘタレっぷりが許せないらしい。

 「あらまあ」

  G7クリエイターが呆けた顔。

 「ちっ、情けねえ」

 G5ホワイトスミスは苦い顔。

 ちなみにG5、G7の2人は、チーム・グラリスの中では珍しく、ほとんど実戦経験を持たない研究職上がりだ。数々の現場・鉄火場をくぐり抜けてきた他のメンバーと比べ、『敵』に対する認識力が弱いのは仕方ない。

 「もう放っといて、ジュノー行っちゃえば?」

  G2ハイウィザードがぶっちゃけるのへ、

 「それも手ですね。この状況は想定していませんでした」

 指揮官を務める月神のグラリスNo3プロフェッサー、杖ごと抱え込むように腕組みをして応える。事前に予測した様々な状況を、分岐によってトレースしていくのが彼女の作戦立案法だが、それでも想定外の事態は起こる。

 「G1、どう思われます?」

 「放っておくことはできないでしょうね」

 神眼を『セロ』に向けたまま、G1スナイパー。

 「逃げたとはいえ、まだこちらを見逃す気はないようよ。距離を取って張り付いてる」

 「うわー、ヘタレの上にストーカーって。最低」

 「さいてーネ」

 G2ハイウィザード、そしてG15ソウルリンカーのコンビが突っ込む。

 「わかりました。脅威を排除します。現状を、作戦分岐Hの6と7の間と想定。作戦続行。G9、全艦に送ってください」

 「了解。全艦、作戦続行。分岐Hの6、7想定」

 G3プロフェッサーの決断を、巨大な鎧のまま甲板に固定された義足のG9パラディンが、内蔵伝声管を通じて全艦に指示する。

 「よし、ストーカーを炙り出す」

 「あー、無駄弾使っちゃうさー」

 G1スナイパー、そしてG11ガンスリンガーの射手コンビが、改めて愛弓と愛銃を取り直す。

 「だいたいさ、なんで『そこなら弾が届かない』って思うっさね?」

 「さあ……?」

 神業を持つ2人の会話に、

 「うわ、相手にしたくないわ……こんな連中」

 G2ハイウィザードの感想は、いつだって正直だ。

 ひいぃぃいい♪ と、G1スナイパーの口笛が響き、ひょう、と矢が放たれる。

 「直上。5秒後」

 「見えてるさ」

 巨銃の引き金が引かれる。

 ばつん!!!

 凄まじい発射音と、かかかーん、というバリア魔法の発動音。直後、消費したバリア魔法の『お代わり』が、素早くグラリスたちに贈られる。隻眼のグラリスNo4ハイプリーストは、義足のG9パラディンと並び、チーム中で最も長い軍歴を誇る。

 その仕事、まさに『無言実行』そのものだ。

 ぱしぃ!

 空に、また光の地獄。そして爆音と爆風。だが距離がある分、一撃目より『優しい』。

 「こっちは、この方がありがてえ」

 船体の損傷を気にするG5ホワイトスミスが、くわえタバコで笑う。

 「で、やった?! 落とした?!」

 G2ハイウィザードがまたフラグ。

 「いや。だが減らした。5本」

 『セロ』のエネルギーウイングを、さらに削った。

 「いいぞ。もうちょい減らせりゃ、直撃いけるさ!」

 G11ガンスリンガーの言葉に、甲板が活気づく。

 だが。

 「……いや、そうもいかない。どうやら開き直ったらしい……来る!」

 G1スナイパーの鋭い声に、緊張が走る。

 『セロ』が、残った光の翼を閃かせ、こちらへ急接近してくる。

 「やべーさ!」

 G11ガンスリンガー。

 「距離が縮まったら撃てない。爆風で、こっちがバラバラになっちまうさ!」

 

 

 つづく 

 

 

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中の人 | 第十六話「The heart of Ymir」 | 14:40 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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