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第十六話「The heart of Ymir」(51)
 わっ! と、歓声が上がったのは、だが一瞬のことだった。
 無代たちによる戦車の砲撃で遠ざけられたとはいえ、飛空戦艦『セロ』はいまだ健在。空中都市内にも敵が展開している。
 のんびりしている暇はない。
 「『カプラ嬢、上陸手順に従って行動! ……艦長殿、お願いします』」
 グラリスNo3・月神のG3プロフェッサーから、伝声管を通じて指示が飛ぶ。
 「『了解、G3』」
 伝声管を通じて、バークの声が返る。そして、
 「『マグフォード乗組員! 総員、壁に向かって目をつぶれ。いいと言うまでそのまま』」
 なんとも奇妙な号令が下される。その直後、
 だがだががが、どどどど、ばばばばば、がさがさがさ、がちゃがちゃがちゃ!!!
 なにか多数の人間が、一斉に行動を起こす音が艦内を満たす。
 そして、ほどなく音が収まった頃合い、
 「『ありがとうございました、艦長殿』」
 G3の礼。
 「『総員、目を開けてよし!』」
 バークが応える。
 続いて、どどどどど、っと、大人数が艦内を移動する音。
 「聖騎士隊、集合!」
 着地の衝撃で傾いた甲板の上、号令と共に輝く槍を振り上げ、自らの位置を知らせたのはカプラのトップ嬢、ディフォルテーNo1ことD1だ。
 真紅の髪をなびかせ、カプラ服の上に白銀のアーマードレスをまとったカプラ・パラディン。なんのことはない、先ほどの騒動はカプラ嬢たちの『お召し替え』だったのだ。
 船員たちへの『壁に向かって目をつぶれ』命令もそのため。
 とはいえ天下の美女を集めたカプラ嬢の生着替えだ。鍛え抜かれた『マグフォード』の船員たちをして、
 『背中に目があれば!』
 と嘆かせたに違いない。
 余談はともかく。
 だっ、と、D1の槍を目掛けて駆け寄って行く一団はカプラ・クルセイダー。聖騎士を職業とし、師範聖騎士であるグラリスNo9・義足のG9パラディンの教えを受けるカプラ嬢たち。
 「全員揃いました、G9」
 背よりも高い槍と、胸まである大楯を手に、D1が礼。
 「大儀」
 対して師範であるG9の答礼は短い。もっともその身体は白銀と真紅に彩られた巨大な鎧に包まれ、声だけが専用の伝声管を通じて響くだけだ。
 その視界も、目の高さで真横に薄く切られた隙間だけ。
 「……だいぶやられたな、D1」
 その隙間から見たのだろう、D1に優しい声をかける。
 実際、D1の顔には拭いても取りきれない血の跡がくっきりと残っている。
 飛行船『マグフォード』がジュノーに着地するまで、無茶苦茶な戦いを続けた結果、艦内は嵐の中どころか、泡立て器の中に放り込まれたような状態だった。
 席に身体を固定していても首の骨が折れ、背骨が砕け、内臓が潰れる。中には席もなく、艦内にしがみついているだけのカプラ嬢も多かった。
 カプラ・プリーストたちの防御・治癒・蘇生呪文がなければ、とっくに全滅するほどのダメージを、全員が負うことになったのだ。
 「何回死んだ?」
 「3回です、G9。首の骨折と、頭の打撲が2回」
 面白そうに聞く方も聞く方なら、笑顔で即答する方も即答する方。
 「脱落者は?」
 「おりません」
 D1の返答は早く、そして誇らしげだ。
 「聖騎士隊だけで?」
 「いえ、カプラ嬢全員です。全員そろって戦いに参加します、G9」
 はっきりと宣言した上で、
 「無理強いはしておりません、念のため」
 笑って付け足す。かつてカプラ社の上層部から『D1の強権を使って、カプラ嬢を意のままに操ろうとしている』と非難された、あれはいつのことだったか。
 「全員で戦います。そしてカプラ社を、私たちの街角を取り戻す」
 カプラ嬢の全員が最低1回、多いものは両手の数ほど『死ぬ』体験をしておいて、だがその思いは変わらない。
 その誓いは、誓いのままだ。
 「……船を守る。船体を中心に円陣」
 「了解!」
 G9の命令一下、カプラの盾たちが船外へと飛び出して行く。だが、
 「なんの、先駆けてこそ騎士!」
 グラリスNo10・長身のG10ロードナイトが放つ命令が早い。聖騎士たちの円陣より先に、G10麾下のカプラ・ナイトたちが甲板を蹴り、石畳の上へと飛び出して行く。
 「おーおー、元気いいでやんすね!」
 虹声のグラリスNo6・ジプシーも、いつもののんびりムードではない。
 「皆の衆、負けてらんないでやんすよ! はい、あー!」
 「あー!」
 G6の発声に、カプラ・ダンサーたちが声を合わせる。グラリス・ジプシーともなれば絶対音感は当然、調律用の音叉に匹敵する『絶対発声』さえ朝飯前だ。
 「あ、え、い、う、え、お、あ、お!」
 「あ、え、い、う、え、お、あ、お!」
 めちゃくちゃになった甲板の上に、美しい声と旋律が響く。一方で、
 「あのー、G2。私たちはどうすれば……」
 「あ? 魔術師は適当にやってて」
  グラリスNo2・G2ハイウィザードのマイペースぶりは健在だ。
 「自分の準備で忙しいのよ、アタシぐらいになればね」
 整列しているカプラ・マジシャンたちには目もくれず、再び巨大呪文をぶっ放すつもりなのだろう、全身の装備を整え、薬剤や触媒の準備に余念がない。
 あるいは、
 「……」
 「……!」
 ほとんど無言のまま、ハンドサインだけで意思交換しながら船外へ展開していくのはカプラ・ガンスリンガーたち。グラリスNo11・双銃のG11ガンスリンガーに師事するカプラ嬢だ。
 「構え」
 短く、だが的確な指示はグラリスNo1・神眼のG1スナイパー。弟子のカプラ・ハンターたちを従え、甲板の上から隣のハデス岩塊をにらんで弓を構える。
 そこには幽閉された市民と、監視役の敵。だが突然の『マグフォード』着地に、どちらも動揺を隠せない。
 一方のG1、あくまで冷静。
 「市民に傷をつけないこと。敵だけを狙う……撃て」
 ほとんど無造作に、G1が矢を放つ。
 ひょう!
 やはり無造作に矢が飛び、そして無造作にドン、とばかりに、市民に紛れていた騎士の右目を撃ち抜く。
 当たり前のような命中精度。カプラ嬢たちはもちろん『マグフォード』の船員たちも、もはや驚きもしない。
 だが、初めてその威力を目の当たりにした敵の方は、そうはいかない。まして、
 どん!
 だん!
 最初に命中した騎士の側にいた聖騎士、僧侶が、ほんの一息のうちに連続で、同じ右目を撃ち抜かれた。
 突発事態に対応できず、バリアを張っていなかったのが運のつきだ。
 逆に反対側、『マグフォード』が着地したミネタ岩塊の市街地。
 「イヤーッ!」
 その街角に、鋭いニンジャシャウトが響き渡った。
 グラリスNo14・覆面のG14ニンジャ。とっくに船を出て行動を開始していた。
 「追え! 船に行かせるな!」
 「ヤーッ! イヤーッ!」
 町の向こうから、激しく争う気配が近づいてくる。そして、
 どがん!!!
 崩れかけた商家の一角を吹っ飛ばしながら、巨大な何かが出現した。
 黒い羽根、重厚そのものの鎧。
 騎鳥・ペコペコだ。もう一羽、珍しい青い羽根の騎鳥も駆けてくる。
 「イヤーッツ!!」
 再びニンジャシャウト。巨大な騎鳥の上にすっく、と『忍者立ち』したG14が、後方へ激しくクナイを投げる。
 その姿に、G9パラディンとG10ロードナイトが同時に叫んでいた。
 「フィザリス!!」
 「グレイシャ!!」
 
 つづく

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中の人 | 第十六話「The heart of Ymir」 | 21:02 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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