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外伝『Box Puzzle』(3)
   目を覚ました銀が最初に感じたのは、まだ新しい畳の匂いだった。
 目を開けると、少し染みのある板張りの天井。その広さから見て6畳ほどの部屋を、畳の匂いが埋めている。天井の具合から見て新築ではない。畳だけが最近、張り替えられたらしい。その部屋の真ん中に布団を敷いて、銀は寝かされていた。
 そしてなぜか、水の匂いがする。
 「起きたかい、金良さん」
 枕元で、無代の声がした。
 寝たままで首を巡らすと、向こう向きに座った無代が背中越しに、こちらを見ている。部屋に置かれた小さな文机に座り、何かしていたらしい。
 「ああ、大丈夫だ。何から何まで世話をかけたな」
 「いいって」
  言いながら、無代が畳に両手を付き、くるりと膝をこちらに向けた。銀も寝床から半身を起こし、部屋の中を見回す。やはり六畳ほどの部屋。加えて意外な事に 『床の間』がある。ということは場末の安い長屋などではない、それなりに立派な『家』だ。その証拠に、開け放した障子の向こうに小さいながらも庭があり、 そのさらに向こうには剣竜川の流れが見える。
 町から少し外れた高台、裕福な商家の別宅や隠居所が並ぶ『桜新町』と呼ばれる一角だろう。
 「お前の家か? 無代」
 「うん……まあ『妾宅』ってやつさ。アイツが母さんのために買った」
 無代が肩をすくめながら言った。
 「俺はここで生まれて、母と2人でここで育った。今は1人」
 自分の事を話しているはずなのに、無代の言葉には今ひとつ熱意というか、力がこもっていない。家に愛着がある反面、疎ましくもある。自分の家だが、自分の家ではない。
 父ではあるが、父ではない。
 『複雑』と一括りに言ってしまえば簡単だが、そんな短い言葉では伝えきれない、決して解きほぐせないものがこの少年の中にはあるのだろう。
 「まだ横になってていいよ、金良さん。汲月楼には使いをやったから、そのうち迎えがくるはずさ」
  銀が寝ている間に、近所の『子分』に小銭を渡し、汲月楼に言伝を頼んだらしい。銀が並の客であるならば相手にもされまいが、『佐里の客』となれば話は別 だ。『金良』の正体が何者であれ、店にとっては上客中の上客のはずである。この有様を知れば、必ず何か手を打ってくる、と無代は読んだのだ。
 事実、汲月楼では佐里のほか、店主である『沢の顔』も銀の正体を知っている。言伝が伝わったなら今頃、店は大騒ぎだろう。
 「ありがたい」
 「礼はもういいよ」
 くるり、とまた背を向けながら、無代がそっけなく言う。
 「そうだな。言葉など重ねても無意味だ」
 「だからって、金とかいらないからな」
 「言うと思ったよ」
 銀は苦笑。誇り高さも『泥竜』の血だ。とはいえ銀の方もこのまま引き下がったのでは気が済まない。
 「……ところで無代、何をしている?」
 「日課」
 向こう向きのまま短く応える無代の手に、筆があることに銀は気づいた。
 「『手習い』か。感心な事だ」
 手習い、つまり習字である。それも、高価な墨の代わりにただの水を筆にふくませ、紙の代わりに渇いた木の板を置いて文字を書く。先ほど銀が感じた水の匂いはこれだ。
 「墨も紙も、もったいないからね」
 筆を動かしながら、無代が言う。
 銀の息子、流には及ばないにしても、子供にしては逞しい背中。そして無代の身体から立ち上る、よく陽を浴びた匂い。不潔な匂いではなく、むしろ着物の下の生命力に溢れた肉体を生々しく感じさせる、それは匂いだ。
 (羨ましいことだ)
 銀は自嘲気味に、自分の身体を顧みる。昨夜、汲月楼の床で佐里が『しろがねの身体、薬の匂い』と眉を寄せた。そして祖国から取り寄せた高価な香を強く焚いてくれた。『身体も傷だらけ』と、飽きることなく撫でてくれた。
 佐里が撫でたこの身体の傷は、妻の巴による新たな治療の結果である。
 銀の身体は、複数の内臓が立て続けに機能不全を起こす先天性の障害に冒されている。現代であれば、他者からの臓器移植が必要になる身体だが、銀の生きる世界では『免疫』という概念がまだないために『移植医療』は全く進んでいない。
 その代わりに、銀の命を支えて来たのが『再生医療』だ。
 あえて毒となるような薬を服用し、機能不全を起こした臓器を破壊しておいてから、治癒薬を使って内臓そのものを再生する。破壊された肉体を一瞬で再生する薬や魔法が存在する世界ならではの治療法だ。
 が、それにも限界がある。再生された内臓も一定の時間が経てばまた機能不全を起こしてしまうし、その間隔もどんどん短くなっている。薬を使った再生医療を行おうにも、銀の身体がそれに耐えられなくなっていた。
 そこで立ち上がったのが、妻の巴である。
 『私がやります』
 決然とそう言った彼女が行ったのが魔法の矢、いわゆるボルトを使った外科治療だ。巴は元々、威力を極小に絞り込んだボルトの超精密射撃を得意とする。これを使って外科手術を行おうと言うのだ。
 巴は研究の末にダメージ1以下、数値で言えばミクロン級に絞り込んだ炎のボルトを、1秒間に数千発という密度で撃ち出す技術を確立した。現代で言えば、ちょうど『レーザーメス』に近い。
  これを使い、傷口を超高温で灼き切ることで出血を抑え、目標の内臓を素早く除去した後、周囲に控えさせたプリースト系術者の治癒呪文を使い、内臓ごと一気 に再生する。当の銀にとっては、薬品を使う場合のあの激しい苦痛がなく、それどころか麻酔で眠っている間に全てが終わってしまうため、心身の負担は最小限 で済む。
 (……嫁のお陰で生きているようなものだ)
 実際、こんな驚異的な治療が可能な人間はこの世に巴ただ一人、と思えば、あのプロンテラ城での出会いは本当に天恵としか言いようがなかった。
 だがその巴の技術を持ってしても、銀の内臓そのものの寿命の縮小は止めようがない。半年ごとの治療で十分だったものが3ヶ月、1ヶ月、さらに1週間と短くなる。最終的には数日置きに外科治療が必要、という状態になるのもそう遠い事ではあるまい。
 (いよいよだな……)
 そういう銀だけに、その前途に無限の未来を抱える少年の心身を、心から羨ましいと思う。
 そして同時に、彼らに対して『託せる物はすべて託したい』という気持ちが強くわき起こるのだ。
  銀という人間がこの世界で得たにも関わらず、未来へ持って行く事ができない知識、技術、ビジョン。それらを一つでも多く彼らに託し、自分の代わりに未来へ 持って行って欲しい、という思い。それは、肉体的にはもう子供を作れない男が抱く、変質した『自己保存本能』なのかもしれなかった。
 むくり、と銀は身体を起こすと、
 「どれ」
 と無代の手元を覗き込む。
 文机の上には紙の代わりの板。文机の下には、予備の板も数枚。茶碗に汲まれた水が墨の代わり。そしてもう一つ、意外な物があった。
 「それは……『高札』か?」
 「うん。使い終わったヤツをね、お手本にもらってくんのさ」
 『高札』とは、国主である一条家が国内の民にお触れを出す際に使う、いわゆる立て札の事だ。木製であり、法律や税金、犯罪捜査と内容は多岐に渡るが、大抵は一度で使い捨てにされる。この少年はそれをもらってきて、その文字をお手本にしているらしい。
 「『お手本』も高いからね。それに、よく使われる字がいっぱい出て来るし、読みやすい字だから」
  通常、武士や商人の富裕層が習字をする場合、お手本として過去の有名な書家の文字を習う。もちろん書家本人が書いた『真筆』となれば凄まじい値段になるか ら、使うのは『写本』だ。が、それでも相当の値段であり、そうそう庶民の手に入る物ではなかった。例えばどこかの寺子屋が共同で買った物を、何代にも渡っ て皆で回し読みし、ボロボロになるまで使うものだ。
 それをこの少年は、高札をお手本にすることでタダにしている。確かに高札の文字は民の誰でも読めるよう、難解な文字を使わず、遠くから見ても読みやすいように工夫した書体で書かれている。商人として生きて行くなら、この文字を習うのは悪くない。
 「考えたな」
 「へへ」
 嬉しそうに笑いながら、なおも筆を走らせる無代。
 (……スジは悪くない)
 無代の文字を一目見て、銀はそう判じる。そして次の瞬間、その脳裏にある考えが閃いた。
 「……無代、ちょっとそこをどいてご覧」
 「ん? 何だよ、金良さん?」
 無代が眉を上げて、銀を振り向く。
 「お前への礼を思いついた。言葉でも、金でもない」
 言いながら、懐から愛用の矢立て(墨壷付きの筆入れ)を取り出す。この殿様の『メモ魔』は相変わらずで、思いついたらすぐに書き物が出来るよう、この矢立てと紙を手放さない。だが、今回は紙は出さず、矢立てだけだ。
 「ふぅん?」
 無代も何かを感じたのだろう。何も言わずに文机を譲ると、その前に今度は銀が座った。背筋がぴんと伸びた正座。
 まず机の上にあった物をすべて、丁寧に片付け、側の畳の上に降ろす。そしてす、と自分の筆を出して墨壷にひたすと、
 「……よく見ておれ、無代」
 言うなり、文机の上に直接とん、と筆を落とした。
 「な……!」
 無代が驚くのを尻目に、す、とその筆が動く。
 よく磨かれた木製の文机、その天板の右上端に書かれた最初の文字は『無』。
 そこから、『一』「二」「三」……『百』『千』と、数字が続いた。『億』『兆』『京』まで来た所で数字は終わり、続いて『家』『父』『母』……銀の筆が文字を書き出してゆく。その凄まじい筆速は相変わらずである。
 だが一方で、その筆から生み出される文字は、まさに見事の一言だった。
 その一文字一文字がくっきりと読みやすく、かつ美しい。しかも、『一』に『|』を足せば『十』になる、といった単純な偽造が決して不可能な、絶妙のバランスを持っている。
 だが、本当に驚異的な事はそれではない。。
 今、銀が書いているこの『書体』。それは今、まさにこの場で生み出された『全く新しい書体』なのだ。
 書きやすく、読みやすく、美しく、偽造できない。その新しい文字は、我々の世界に存在する書体で言えば『教科書体』に最も近いだろう。人々が生活し、商売をし、情報をやりとりする、いわば使われる為の文字群。
 それを今、銀はこの場で『創造』しているのだ。
 「……」
  無代は息を呑んだまま、その銀を魅せられたように見つめていた。当たり前だが、この少年は今までそんな文字を見た事が無かったし、そんな文字を書く人間を 見た事も無かった。例えるなら、粗末な玩具の車で遊んでいた子供の前に突然、本物の超高性能のスポーツカーが出現し、少年を乗せたまま猛スピードで疾走し ている、といったところかもしれない。速度も、目に入る様々なメカニックも、耳を貫くエンジンの音やシートの感触、匂いに至るまで、あらゆるものが驚異的 だ。
 そんな無代を、銀は文字を書きながら逆に観察していたが、
 (……こいつ、筆を見ておらぬ……!)
 その事に気づいて、またしても腹の中で唸った。
 普通、文字を教わると言えば、書く人が操る筆の先を注視するのが人間というものだ。だが、この少年は違う。
 (私の身体、姿勢、息づかい、その全体を見ている)
  筆を見ず、人を見る。それは単に文字だけではなく、文字を生み出す方法そのものを習い、盗もうとする者の目だ。その目を持つ者は、単なる結果の模倣ではな く、その過程までを自分の物にする。無代がそれだとするなら、彼を生徒に選んだ銀の目に狂いは無かったと言えるだろう。
 銀の筆に力がこもる。
 書き出される文字は、天と地、花と木、魚に獣、怒りに喜び、凶事に祝事。この世界の森羅万象を網羅してゆく。
 そして最後。
 文机の左下端に『銀』の文字を入れ、筆は止まった。
 人々が生き、商い、戦い、生み、育て、そして死んでゆく上で、必要と思われる文字を厳選したその数、2500。現代日本の『常用漢字』より少し多い。
 この『無』で始まり『銀』で終わる文字群こそ、一条銀という去り行く男が、無代という未来へ向かう少年に送った礼だった。
 「……すげえ……」
 「よく見て、習うがいい。きっと役に立つ」
 無代の膝の上で、握った拳が震えているのを見て、銀の胸までも熱くなる。
 銀は知らぬ事だが、後にこの文字は無代自身の手で瑞波、そして天津の隅々にまで広がる事になる。そして無代の死後も消えることなく、遥か後の世に、

 『無銀体』

 として確立され、書体として見事に一派を成した。『美術書道』から一歩離れた、しかし人々の生活に密着した『実用書道』というジャンルがスタートした、ある意味書道史に残る歴史的瞬間でもあったのだ。
 ところで銀が文字を書いたこの文机を、無代は生涯手放さず大切に愛用した。
 『文字の形に穴が開くほど見て、習った」
  と、無代自身が述懐するほどだったという。そしてそれが、彼が平民出ながら瑞波の国立学問所である『天臨館』に入学し(御存知の通り退学したが)、そして 長じては一条家の重要人物として活躍するための、あらゆる根幹となっていった。形の無い、しかし何よりも貴重な贈り物を、無代は銀から受け取ったのであ る。
 余談だが、この文机は遥か後の時代、瑞波の『国宝』に指定されることになる。
 『銀公筆手本文机』。
 それは単に一つの文字・書体が生まれた証拠、というだけではない。瑞波の国の運命を大きく変える2人の男が出会い、その運命を結び合った、まさにその瞬間を記録した遺物、その価値を認められたからに他ならない。
 その生まれたばかりの文机を今、無代が宝物を見るように目を輝かせながら、
 「ありがとう、金良さん!」
 「礼を言われては困るぞ。これは私の礼なのだからな」
 銀が笑いながら、文机の前を無代に譲った、その時だった。
 「おい! 野郎出て来い!」
 家の外から銅鑼声が響いた。
 「!」
 無代と銀がはっ、と身構える。聞き間違えようはない、昼間、銀を追っていたあの連中だ。
 「畜生、なんでここが……!」
 無代が歯噛みしながら立ち上がる。
 「金良さん、俺が食い止めるから、裏口から逃げてくれ!」
 「いや無駄だな。そっちにも待ち伏せがあるだろう」
 銀も立ち上がりながら、冷静に分析する。外から銅鑼声を張り上げられるまで、家の周囲には気配がなかった。彼らなりに隠密に、十分の準備をした上での行動だろう。裏口も固められていると見るべきだ。
 「じゃあ俺が引きつけるから……」
 「早く出て来やがれ! でないと家に火ぃ着けて炙り出すぜ!」
 「!」
 外からの挑発に、無代がきっ、と顔を上げる。
 「うるせえ! 今出て行くから待ってやがれ!」
 少年ながら、なかなか腹の据わった声で怒鳴り返すと、
 「隠れてて、隙を見て逃げるんだ、金良さん」
 そう言い捨てると玄関に走り、がらっ! と勢い良く戸を開けた。
 外はもう薄暗いが、視界に不自由はない。無代の家の玄関前、広い道に集まった男達は10人以上。昼間よりも多いところをみると、加勢を呼んだらしい。とてもではないが、少年の無代1人、銀と2人でどうにかなる人数ではない。
 「汚ねえガン首揃えやがって、何の用だ!」
 それでも傲然とそう怒鳴るのが、この無代という少年だ。
 「ここは俺の家だ。妙な真似しやがったら承知しねえぞ!」
 そう叫ぶ気迫は並ではない。10人以上の屈強な男どもが一瞬、おっとなる。が、こちらも船乗りくずれ、喧嘩荒事には慣れている。
 「黙りやがれ糞ガキが! そこに昼間の銀髪野郎がいるのは分かってんだ!」
 「銀髪野郎なんざ知らねえ! この家には俺ひとりだ!」
 「嘘こきやがれ! もう分かってんだよ。あの女、『お道』が何もかも喋ったんだ。無代ってガキに頼んだってな!」
 「!」
 はっ、と無代の顔が強ばる。
 「お前が無代ってガキだな? 隠してる野郎を出しな。そうすりゃお前は助けてやるぜ」
 男どもの代表だろう、一番身体の大きな男が、ニヤニヤと笑いながら持ちかけて来る。
 「……」
 銀は無代の言葉に従って家の中にいながら、表のやりとりを聞いていた。
 無代は無言。だが、内心は内臓が焼けるような思いだろう。あのお道という女、銀を助けてくれと無代に頼んでおきながら、自分が脅迫されると一転、全部白状してしまったらしい。
 (……女の我が身可愛さはやむを得ぬ……とはいえ、子供にはキツいだろうな)
 そりゃあ、子供の中にも裏切り、裏切られるのが平気な者もいる。だがお道の言葉を受けて、縁もゆかりもない銀を助けてくれた無代という少年は、明らかにそれとは違う。世慣れているのとは別の意味で、人を信じ、信じられることを基準に生きている。
 (だが、だからこそ大人の裏切りには酷いダメージを受けるはずだ)
 銀は目を閉じる。
 (あの子に害を加えさせるわけにはいかぬ。私の命に代えても)
中の人 | 外伝『Box Puzzle』 | 09:03 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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